こんにちは、また休日を無駄に過ごしたおうどんです。
今日の記事はタイトルの通り、Twitterでおっさんを釣った話をします。
一応分からない人も居るかと思うので解説すると、「釣る」というのは何も実際に人に針をひっかけているのではなく、騙すことを表したネットスラングです。
インターネットにおいて「釣り」と言えば、魚釣りのように電子掲示板や動画サイトなどを使って人をエサ(甘い罠)で誘い出しその騙された人の反応を楽しむ少し悪質な行為のこと。
また、電子メール等を用い、偽のホームページに誘導して個人情報などを騙し取る詐欺行為はフィッシング詐欺(phishing)と呼ばれる。元々「人間を餌で釣る」のような慣用句自体はインターネットが普及する以前から存在していた。
そこから釣りという言葉がよく使われている電子掲示板サイト2ちゃんねるの例を挙げると、以下のような行為があげられる。ただし、余程興味を惹く形での「釣り」ではないと、かえって周りを白けさせてしまうだけの場合もあるので注意が必要。また、釣っているつもりが実は釣られていた、ということもあるので用心しよう。金銭的な問題や法律に触れると釣りではなく、もはや詐欺になるのでこちらも注意が必要である。
インターネット上の釣り行為が得意な人は『釣り師』とも呼ばれる。
まあ要するに、あまり褒められたものではない、人を騙す遊び…っていう感じですかね。
私が今回行った釣りは、
- Twitterに女子中学生っぽいアカウントを開設
- そのアカウントで「家出した、誰か泊めて」というツイートをする
- そのツイートを見てダイレクトメッセージを送ってきた人の相手をする
というものです。
知らない方もいると思いますが、本人の同意があった場合でも、親の同意なく連れ去ることは犯罪です。(刑224条:未成年者誘拐罪)
もしこれが本物の未成年者で、本当に誘拐されてしまったら…と思うとかなり怖いです。
しかし、このような事態は実際に、しかも頻繁に起こってしまっています。
列挙していくときりがありませんが、「SNS 誘拐」などのワードで検索していただければその件数の多さに驚くでしょう。
さて、今回私のしたツイートを1つ見せます。
親と喧嘩して無計画に飛び出して来てしまいました…
— 🍀あを🍀☀️🔰 (@Awo___1_2_2_8_) 2020年2月9日
今渋谷でお金もあんまり無いので誰か迎えに来てくれる人助けて…
泊めてもらえればそれで十分です😢
写真は自撮りです😭😭#家出少女#家出女子 pic.twitter.com/BtQdEQ0YAC
ぱっと見、実際の中学生に見えるツイートです。誘拐の意図は無くとも、このツイートを見て「かわいそう…」と思う方も少なくないのではないでしょうか。
実際、このツイートに付いているようなハッシュタグを見てみると同じようなツイートがたくさん存在します。(大半が同じように釣りだったりしますが…)
しかし、本当にこんなツイートに反応してわざわざメッセージを送る人など居るのでしょうか…?答えは、残念ながらYESです。ここではツイートしてから1分もしないうちに3件もメッセージが来ています。信じられませんが、本当です。
この後、24時間ほどで約70件ものメッセージが届きました。ほぼ全てが「家に泊めるよ」「ホテルでよければ」などといった内容です。
メッセージの送り主との会話を試みる
こっちは遊んでいるので、(よいこの皆さんは真似してはいけません)メッセージの送り主との会話を試みてみます。
このように優しそうな感じで普通に会話してきます。心を痛み家出しようとする年端もいかない少女なら、心を開いてしまうでしょう。しかし…
突然のエロ要求。
この画像の人物以外にも、3割ほどのアカウントはしばらく会話した後、性的な話をしてきました。中にはストレートに性交の要求をしてくる者も…
思ったこと
まず、インターネットという場所・ツールが思っている以上に危険だということです。上手に使えば生活を何倍も良くしてくれますし、精神的に救ってくれたりもします(僕なんかは正にインターネットに救われたタイプの人間です)。しかしこの現状、容易に誘拐犯と未成年者が接触できてしまいます。
近年は小学校でもネットリテラシーの講習が行われたりしていますが、これだけでは不十分に感じます。何故なら、子供は(一部の大人も)「自分は大丈夫」「この人なら大丈夫」という思考に陥りがちだからです。
現在一般的に行われている子供のインターネット使用に対するツールといえばフィルタリングが挙げられます。もしこの記事を読んでいる方の中に保護者がいれば、ますますその存在が重要と思えるでしょう。しかし、これは半数以上の場合悪影響になると僕は考えます。
きちんと親子で話し合った上に適切なフィルタリングレベルが設定されていれば問題ないですが、「制限しすぎ」になっていることが多くなっていると感じます。
親心から「SNSは危ないから全面禁止」「動画は危ないから見せない」などとどんどん制限を追加してしまえば、逆に「もっと使いたい」と思ってしまうようになりますし、普通に使用する分にも支障が出てきます。
例えば、私はios付属の機能であるスクリーンタイムの「成人向けWebサイトを制限」をオンにしていたことがありますが、はてなブログやWikiWiki等の明らかに一般的なサイトも制限されてしまいます。
また、SNSのアカウントを監視するのは使用を制限しないで安全に使える良い案だという人もいるでしょうが、これもお勧めできません。SNSはひとりひとりのプライベートな空間です。全世界に公開されているといえど、それはその人としてではなく、そのアカウントとしてです。親に向けた発言ではありません。
それに、「親に発言を見られている」というのは結構なストレスです。病みます。例えるなら、「毎日授業参観日の学校」みたいなものです。つらい。
かなり脱線してしまいましたがこの項目について最後に一つだけ。
ネットを安全に使わせるには、物理的手段よりも心理的手段が重要です。親子で信頼しあう、ネットについて理解を深めることが一番だと思います。そして、それができる親子関係を作ることが一番やるべきことだと思います。
もう一つ思ったのが、「このツールは強力過ぎる」ということです。
このことをネット掲示板に書き込んだところ、「本物の女子中学生が釣りをしたら大人を逮捕させられる」という発言がありました。
これを聞いて納得してしまいました。たしかに、面白半分でやる人がいてもおかしくありません。Twitterのたった1ツイートでこんなにもの人数が集まってしまうのに「こんなに誘拐を企む人が多くいる」ということと、「適当な情報でこんなに動く人がいる」という二つの意味で驚かざるを得ません。
まとめ
ネットを使う小中学生の皆さんへ
安易にネット上の人たちと会うことの怖さを知ったと思います。もちろんオフすることを否定はしません。しかし、慎重に行うべきだと思います。(具体的には、長い付き合いの人としか会わない、人の多い場所で複数人で集まる、など)慎重かつ大胆な行動で、よいインターネットライフを!
大人の皆さんへ
誘拐は本人の同意があっても犯罪です!!!!!絶っっっっっっっっ対にやめろよ!!!!!!!!!!
追記:僕と同じように100人もの出会い厨と会話するのは、はっきり言って精神を病むので本当におすすめしません。